めしゆたかファームでは井関農機(ISEKI)の農業機械を使用しています。
ISEKIのブランド名は”ヰセキ”。創業者の井関さんの苗字が由来です。ヰ(発音はwi うぃ)という文字は現在は使われいない歴史的仮名遣いのようで、全く馴染みないですが、ニッカウヰスキーにも使われてます。
ISEKIの田植え機とコンバインは稲作農家に定評があり、現在のコンバインの主流である自脱型コンバインを最初に開発したのはISEKIです。自脱型とは稲を刈りながら脱穀する機能を備えたもので、自動で脱穀してくれるので農家の手間削減へ大きく貢献しています。
めしゆたかファームの田植え機はもちろんISEKI。カラーはブルー。
農業機械を扱う各メーカーにはそれぞれイメージカラーがあり、ISEKIはブルー、クボタはオレンジ、ヤンマー/三菱はレッドで、農家さんがどのメーカーと付き合いがあるのか田んぼでトラクター作業をしている姿を見ると一目でわかります。
ISEKIの田植え機が優れている点は、ずばり低コストを実現する疎植栽培。
読んで字の如く、田んぼに植える苗の量が少なくても慣行栽培と同等の収穫量が確保できるので、育苗コスト削減に繋がります。
慣行栽培では1 坪あたり60〜70株の苗が必要とされていますが、めしゆたかファームでは50株で田植えを行います。ISEKIのサイトでは37株(慣行栽培で使う苗の約半分の量)でも慣行栽培と同等の収穫量と記載があります。
昨年よりISEKIの最新田植え機を導入し、50株で植えたところ、従来と同程度の収穫量かつ食味も明らかに上がり、大変満足な結果が得られました。
少し感動したのが、ISEKIの田植え機で苗を植えると花開くみたいになります。
植えたばかりの田んぼはすかすかで周りの農家さんから心配されましたが、密植していない花開いた苗は風通しも良く、勢いよく分けつして太い稲が育ちます!
(分けつとは植えた茎の根元から新しい茎がでてくることです)
とにかく密植していないので稲の風通しも良く、病気にならず農薬を減らすことに繋がりました。
さらに大きなメリットが、コシヒカリの稲が倒伏しなかったことです。
太い苗に育つので倒伏に強いのですが、倒伏しやすいコシヒカリが昨年は全く倒伏せず、刈り取りも順調でした!
太い健全な稲からとれるお米は粒が大きく本当に美味しいです。
お米の量を穫ろうとするとどうしても田んぼへ無理をかけざるを得ず、量に比例して食味が劣ってしまうため、収穫量が減らず食味を上げる疎植栽培のメリットは素晴らしい。
安心安全、質の高い美味しいお米づくりへ向け、柔軟な思考で新しいことへ絶えず挑戦、試行錯誤しながら前へ進んでいきます。